2015.03.30 Monday
鹿児島の旅 その21 仙巌園(1) 反射炉址、磯御殿
薩摩藩主別邸 名勝 仙巌園 入口 入場券(尚古集成館共通)大人1000円。
反射炉址
反射炉の建造と集成館の設置
アヘン戦争で中国がイギリスに敗れたという情報は、島津斉彬(なりあきら)に大きな衝撃を与えました。 嘉永4年(1851)、薩摩藩主となった斉彬は、日本が西欧諸国の植民地にされるのではないかという危機感を抱き、海洋に多くの領地を有する薩摩藩こそ、「大砲と船」 に象徴される軍備の近代化と産業育成に力を注ぐべきだと考えました。 反射炉は鉄製の大砲を鋳造(ちゅうぞう)するために築かれたもので、嘉永5年に着工し、安政3年(1856)ようやく鉄製砲の鋳造に成功しました。 また反射炉を中心に溶鉱炉やガラス工場など様々な工場が整備され、これらの工場群を 「集成館;しゅうせいかん」 と命名されました。
生麦事件に端を発した文久3年(1863)の薩英戦争では、イギリス艦隊7隻を相手に、ここで造られた大砲が大活躍しましたが、その後解体され、現在は基礎部分だけがのこされています。
鉄製150ポンド砲(復元)
仙巌園 正門 正門は明治28(1895)年に建てられたものです。 薬医門(やくいもん)という形式の門で、裏山で採れた樟(くす)を建材として用い、門内上部には島津家の家紋である丸十紋と桐紋が配置されています。
仙巌園正門は平成20年NHK大河ドラマ 「篤姫」 のロケ地で、薩摩藩邸江戸屋敷に見立てられ、ロケが行われました。
名勝 仙巌園 雲一つない青空と緑が美しい庭園。
仙巌園 錫門(すずもん) 薩摩では良質の錫が採掘されていました。 その象徴とも言える錫板葺きの門。 正門として造営され、27代斉興の庭地拡張によって中門となりました。 かっては、当主と嫡男のみが通ったといいます。 朱塗りの柱と白い錫屋根のコントラストが見物です。
御殿 島津家代々の藩主に受け継がれてきた磯御殿。 島津忠義が使用した部屋や30代忠重が幼少期に暮らした部屋など、優雅な邸内の風情は、御殿ガイドツアーで楽しめます。 別料金(大人600円) お抹茶と島津家ゆかりの茶菓子つき。
御殿 中庭 邸内は撮影禁止ですが、唯一この中庭のみ撮影が出来ます。
御殿から庭園越しに眺める借景、桜島の雄大さはまさに南国の名園。 国の名勝庭園に指定されています。
国の名勝庭園 仙巌園
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名勝庭園・史跡 仙巌園(せんがんえん)は、万治元(1658)年、島津家19代光久はこの地に別邸を築造しました。 桜島を築山、錦江湾を池に見立てた雄大な庭園は四季折々の表情で人びとを魅了します。 江戸時代には島津家当主の別邸として、明治期には本邸として使われた御殿です。