2018.03.23 Friday
金沢・能登の旅 その34 金沢市内 にし茶屋街(2) 西茶屋資料館
格子が美しい! にし茶屋街。
文学のまち 金沢の三文豪 泉鏡花、徳田秋聲、室生犀星。
泉 鏡花(いずみ きょうか)文学都市金沢の顔とでもいうべき作家であろう。とりわけ彼の愛した女川(浅野川)は、華麗にしてかつ幻想的な鏡花の文学をよく象徴している。市は彼の生誕百年を記念、「泉鏡花文学賞」を制定したが、今では日本の十指に入るまでにビックな賞となった。新派十八番の一「滝の白糸」(原作『義血侠血』)も金沢を舞台にしたものである。
徳田秋聲(とくだ しゅうせい)「女を書いては神様」とまで言われた秋聲の作風は、同じ女川のほとりに育ちながら鏡花とは全く対照的。鏡花の浪漫主義文学に対して、秋聲の場合は自然主義の極北に立つものとされた。したがって、「ひがし」を舞台にして書かれた名作「挿話」においても全く飾るところなく自由に自然体で書かれている。
室生犀星(むろう さいせい)「ふるさとは遠きにありて思ふもの」(『抒情小曲集』)で、一躍その名を高めた犀星は、小説においても金沢を舞台に、『幼年時代』『性に眼覚める頃』を書いた。その後も鏡花、秋聲両先輩の影響を受けながら、『あにいもうと』『かげろふの日記遺文』と書き続け、晩年には全く自由自在な作風をもつにいたり、文学史上高く評価されている。
金沢市西茶屋資料館
入館無料で入れます。
館内の風景
展示品
二階に再現されたお茶屋の部屋。
芸妓たちによって受け継がれてきた西茶屋街の風情
太鼓や三味線などの館内展示品。
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